東京・御茶ノ水にある老舗「山の上ホテル」が、
下水道の使用料金1,800万円を不正に免れていたとして、
過料約3,600万円を含む約5,400万円を請求する
行政処分を行いました。
同ホテルも不正を認めており、月内に5,400万円を支払うとの誓約書を提出したそうです。
不正を行っていたのは3年間(2009年4月から12年6月まで)。
下水道料金というのは、上水道や井戸水の使用量に応じて算定されるのですが、
同ホテルは井戸水を引く配管に取り付けた、「計測用のメーター」を迂回する、
バイパス管を設置。使用量を実際より少なく装ったのです。
山の上ホテルと言えば、かつて池波正太郎や松本清張、山口瞳などが愛し、定宿としていた所です。
川端康成や三島由紀夫も訪れていました。
有名なのは天ぷらで、食通で知られる池波正太郎をはじめ、
このホテルには山口瞳、吉行淳之介が贔屓にした「てんぷらと和食 山の上」があります。
こんな美食家や文豪にも愛されたホテルが不正とは・・・一体どうなっているのでしょうか。
ちなみに同ホテルの川口仁志副支配人は、今回の不正について、
「コスト削減のためにやりました。関係者にご迷惑をお掛けして申し訳ないです。」と話しておりますが、
こういう不正を、果たして、「コスト削減」と呼べるのでしょうか?
下水道料金をごまかすとは余程経営が苦しいのだということが憶測されます。
「厨房」を不正使用した井戸水で洗っていたとのことですが、実際の「台所事情(財政状況)」も相当厳しいものがあったのでしょうね。