安藤美姫さんとといえば、
今や日本を代表するトップフィギュアスケーターです。
過去2度のオリンピック出場や多くの表彰を受けていますし、
その優雅な演技力と技術力は、多くの日本人や世界中の人を魅了してきました。
そんな安藤美姫さんが、来期限りでの引退を発表しました。
この発表は9日、日刊スポーツの独占インタビューの中で彼女自身が明かしたもの。
(安藤美姫さん)「来季(五輪シーズン)がラストだと思っています。
どの試合でもいいので、もう1度出させていただいて演技をさせていただけたら。」(引用以上)
と語りました。
安藤美姫さんはトリノオリンピック以来、ずっとコーチであったニコライ・モロゾフ氏から、
3月に「(これからは)指導できない」と言われ、指導者を失ってしまいます。
それからは新コーチもみつからないまま、調整不足のため、今回のGPグランプリの欠場も決心しました。
ニコライ・モロゾフ氏との師弟関係解消は、彼女を精神的に追い詰めました。
安藤美姫さんとニコライ・モロゾフ氏には「交際関係」の噂もありました。
↓安藤美姫さんとニコライ・モロゾフ氏
交際の真偽は分からないにせよ、
7月頃のツイッター上でのつぶやきから、その情緒不安定ぶりが心配されてきました。
(7月)2日のツイッターでは、
安藤美姫さんは「I need the light in my life…I don’t know what to do… I feel I am in lost…(人生には光が必要だが、自分は何をしたらいいのか分からず見失っている)」とつぶやいたあと、意味深なツイートを連投しました。
さらに、翌日の3日ツイッターには「I born to die(死ぬために生まれてきた)」などと続け、フォロワーたちを心配させていました。
その情緒不安定ぶりは、これまで信頼・師事していたニコライ・モロゾフ氏とコーチ関係を解消され、
恋人関係が噂されていた二人だけに、
安藤の不安定なツイートにはモロゾフ氏との破局や、
後任のコーチがいまだ未定であることが理由、と言われていました。
そして、今回のGPグランプリ欠場に続けて、来期限りでの引退発表。
モロゾフ氏の後任指導者を探していて、
新コーチとして、安藤さん自身が尊敬する荒川静香さんへお願いしたこともあったのですが断られてしまい、
おろらくモチベーションの低下と、精神的にも限界を感じてしまったのが、引退の理由と考えられます。
ちなみに、安藤さんはスケートを始めたばかりの、8歳の時に父親を交通事故で亡くしています。
常日頃、愛用しているネックレスのリングは父親がしていた結婚指輪です。
安藤美姫さんはは「いつも辛くなるとこのリングに触れ、心の支えにしている」、と言っていました。
こうして見てみると、安藤さんは、けっこう波乱万丈な人生を送っているようですね。
これまで、安藤美姫さんは、優勝してもどこか不満げであったり、
いざ演技を始めようというときにコーチと言い争いをしているかのような光景が映し出されたり、
情緒不安定なつぶやきをツイッターでしてみせたり・・・。
多くの日本人に彼女の人間性や性格への印象を良くも悪くも与えたかもしれません。
でも、そんな「生い立ちや起伏の激しい人間らしさ」にこそ、安藤美姫さんの魅力があったと思います。
いつも危なっかしい橋を渡りながら、かならず最後の最後は栄光を手にしている、
そんな起伏の激しいスケーターライフをおくってきた彼女だからこそ、何か魅力的なものを私は感じていました。
「(引退前の)最後に一度だけでも、ファンの皆様の前で、良い演技を見せたい。」そう語った彼女ですから、
最後の最後にこそ、安藤美姫さんらしく、有終の美を飾っていただきたいと願っています。