法務省は「強盗殺人などの罪で死刑が確定した2人の死刑囚に、27日午前、死刑を執行した」と発表しました。

日本では一体どのような方法で死刑執行が行われているのでしょうか?

その詳しい手順などについてこの記事で書きたいと思います。

その前に今回の死刑執行についてですが、関係者によるとと死刑が執行された囚人は、

一人目が平成7年に福島県須賀川市で、宗教の儀式と称して信者6人を殺害するなどして殺人や傷害致死などの罪で死刑が確定した、

江藤幸子死刑囚(65)。

二人目が平成15年に現在の熊本県宇城市で知り合いの男女2人を殺害し現金などを奪ったとして、

強盗殺人などの罪で死刑が確定した松田幸則死刑囚(39)です。

死刑は、今年3月29日に3人、8月3日には2人に執行されていて、今年に入ってから3度目となります。

滝実法相下では8月に2人を執行して以来、2度目。民主党政権下では4度目の死刑執行です。

 

死刑の執行方法に関してですが、日本の死刑は絞首刑となっています。

『刑執行時の流れ』(日本の場合)

《第一段階》【舎房へ午前9時~10時頃(慣習)死刑囚を迎えに行き、刑を執行するまで(死刑囚の態度によって、祈りや最後の食事の時間に差が出る】

①舎房へ死刑囚を迎え→②死刑囚へ執行を言い渡し(所長室や講堂にて)→③刑場へ移動→④祈り、最後の食事→

⑤目隠しをし、後ろ手に手錠をかける→⑥踏み板の上に立たせる→⑦絞縄を首にかけ、両足首を縛る

 

《第二段階》【踏み板をはずし、落下し、心拍が停止するまでは、体格など個人差があるため、5分~15分要する 心拍停止し、法規定の5分間経過で刑終了】

①踏み板をはずす→②半地下へ落下(下階の床上30cmの所が足の位置になるように)→

③落下の反動で、身体(縄)が前後左右に揺れる→④死刑囚の動きが小さくなってきた頃、身体(縄)の揺れを止める→

⑤死相を確認するため、目隠しの覆いをはずす→⑥後ろ手にした手錠をはずし、両足首の固定を解く→

⑦心拍停止を確認→⑧そのままの状態(法規定の5分間)

 

《第三段階》【遺体をアルコールで清拭するのに15分~20分 納棺し、刑場から搬出】

①遺体を下ろし、首縄をほどく→②遺体をアルコールで清拭→③遺体に死に装束を着せる→④納棺

以上。

 

このような手順を踏んでいくと、概ね、1時間前後で刑は終了すると考えられます。

そしてトータルでは、舎房に死刑囚を迎えに行ってから、納棺し刑場から搬出するまでには、

一人当たり、大体1時間半前後はかかると思います。

 

ちょっとリアルな事情を紹介してしまいましたが、このような手順で死刑は執行されているんですね。

外国では死刑を行わなかったり、死刑反対の運動が激しい国もあるようですが、

今後、日本では死刑制度はどのようになっていくのでしょうか。考えていきたいものです。