12日に行われたサッカーの日本対フランスの対戦を、フランスのテレビ局が報道した際、
GKの川島永嗣選手に腕が4本ある合成写真したものを作成。
そして「福島の原発の影響」と司会者が発言し問題となっています。
放送されたのはフランスの国営放送で、
12日に行われたサッカーの試合で日本が1対0でフランスに勝利したことを報じる際に、
「日本には素晴らしいGKがいた」と
日本代表のGK川島永嗣選手に腕が4本ある合成写真を映し、司会者が「私は福島の影響ではないかと思う」と発言しました。
↓問題とされる合成画像
これはいわゆるブラックジョークのたぐいです。
ブラックジョークの意味は、
「倫理的に避けられるタブー(生死・差別・偏見・政治など)への風刺描写や、
ネガティブ・グロテスクな内容を含んだジョークやユーモア」だそうです。
私個人的な見解としては、ブラックジョークというのは、相手をからかったりする「冗談」のひとつなんでしょうけれど、
場を和ませるというより「場の空気を醒ますような、後味の悪い冗談」のような感じがします。
この際どいブラックジョーク、デリケートな話題を持ち出すことが多いので用いるときは注意点が必要です。
【主な注意点】
・ジョークを聞いてる人が不快になること、笑えないことは言わない。
・(ジョークの対象者)が発言の場を持たない(言い返しができない)場合は、言わない。
・日本人は自分の出身地や地方に誇りを持っているため、できるだけそれらに関することは言わない。
・弱者(不慮の事故や事件に巻き込まれた被害者)のことはジョークの対象にしない。
・発言の対象者をからかいながらも、良いところを引き出すようにする。
などです。上記を見るとブラックジョークを発言するのって本当に難しいと思いませんか?
パーティーや公の場でのジョークが好きな外国では、このブラックジョークも用いられることが多いようですが、
多くの場合、発言の場を持つ有名人であったり、権力者であったり、特定の民族や職業、出身地についてのジョークが多いようです。
笑いに対して、外国人に比べればそれほど積極的とはいえない印象を持つ日本人ですから、
ましてや、場の空気を覚ますケースも多いブラックジョークは浸透しにくいでしょうね。
この川島選手への発言に対し、日本政府は16日、フランス国営放送に対して抗議文書を送ったそうですから、
これで、改めて日本人のブラックジョークへの反応というものが分かる気がします。
用いる際は、ぜひ注意してみてくださいね。