1999年12月の解散から13年を経て再結成したロックバンド・T-BOLANが4日、

17年ぶりのステージに立ち、復活を遂げることができました。

ライブでは「じれったい愛」「Bye For Now」「傷だらけを抱きしめて」「離したくはない」など

9曲を立て続けに熱唱しました。

↓名曲「離したくはない」

1999年の解散の直前、ボーカルの森友嵐士さんはある病気を患うことになります。

森友さんの病気が解散の理由ともなりました。

その病名は「心因性発声障害」と呼ばれるもので、「声が出なくなってしまうもの」です。

歌手としては致命的な病気です。

原因は、一言で言えば「精神的なストレス」です。

当時の医者からは「明確な治療法がなく、明日治るかもしれないし、10年後も治っていないかもしれない」と言われたそうです。

 

その後、14年にも渡り、森友さんはその病と闘い続けることになります。

病気の原因がストレスということもあり、「唄えない」というストレスが更に森友さんを苦しめ、

一向に病状が改善することはありませんでした。

そんな彼は、一体どのようにして、この病気を克服していったのでしょうか?

森友さんは病気の苦しみの中、都会を離れることを決め、富士山麓(さんろく)にあったスタジオにこもり、

自分と向き合うことで、新しい道筋や価値観に少しずつ触れるようになり、締め付けていたものを緩めていったのです。

そして復活に大きく貢献していたのが同じT-BOLANのメンバーである、五味さんという方でした。

 

五味さんが8年前の2004年に、押さえていたスタジオが空いたので「ちょっと遊んでみない」と

森友に声を掛けたことがきっかけで二人きりでの練習が始まりました。

月2回が週1回になり、週1回が週2回になり、多い時は週3回やるようになりました。

練習というよりも、リハビリでした。

 

最初はひどかった歌声も一年くらいリハビリを重ねるうちに徐々に唄えるようになってきました。

そうしているうちに、森友さんの心の中で、「もう一度ステージに立ちたい」という気持ちが高まっていき、

五味さんのサポートの中でソロでの再スタートの準備が進められました。

 

そして遂に、2009年12月森友さんはソロで復活を果たすことになります。

その復活第一弾の曲は「祈り」というものでした。

とても胸を打たれる、素晴らしい曲です。

↓「祈り」(「金スマ」という番組内で歌は披露されました。)

そしてソロでの活動の中で、ボランティアで被災地を訪れたり、

ソロツアーで巡った先のファンから

T-BOLAN復活への声を多くもらうようになり、

今回の再結成・そして復活ライブを果たすことになるのです。

 

ちなみに、4日から合同ライブツアー「ビーイング・レジェンド」に参加しており、

そこではT-BOLANと同じ90年代に活躍したバンド、「FIELD OF VIEW」、「DEEN」、「B.B.クィーンズ」らと共に、

全国17カ所を巡り、全19公演が行われます。

 

T-BOLANとは?:

95年3月、森友の声の不調が原因で活動休止状態に。

森友の回復の兆しが見えず、99年12月に解散。

90年代のシングル・アルバム総売り上げ枚数は約1700万枚。