筋肉を覆う「筋膜」が手足で壊死を起こしたりする
「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」
の患者数が昨年、
前年の1・6倍に増えている。

このほどその事が国立感染症研究所のまとめで分かった。

今年はさらに増加傾向を示している。2日以内に死亡する例も多く、
同研究所は、傷口の消毒などによる予防や早期治療を呼びかけている。

菌自体はありふれているが、まれに重症化するそうである。

症状としては38度以上の発熱や傷口の痛みが起き、
さらにショック症状や
肝不全、腎不全を発症することがある。

筋膜や脂肪の組織が壊死して、手や足の切除が必要になることもあり、
「人食いバクテリア」とも呼ばれる。死亡率は3~4割である。

同研究所によると、2010年の患者は123人(うち死者36人)だったが、
昨年は198人(同73人)に急増。
今年は9月上旬までに176人に達し、昨年の同時期より23人多い。
60歳以上の男女と30歳代の女性の
発症が多いが、増加の原因は分かっていない。